急速冷凍技術によって齎されたもの

冷凍技術における問題を解決してくれたのが、急速冷凍技術でした。
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食べ物の中に含まれる水分は、一度凍り始めると、約マイナス1度からマイナス5度の間で、氷の結晶が現れ始め、徐々に大きくなっていきます。

この温度帯をできるだけ短縮し、時間にしますと30分以内で一気に通過させることができれば、氷の結晶は最小限に抑えられるため、極力細胞を大きく破壊せずに済むのです。

日本でもおよそ1960年頃からこの急速冷凍技術が広まっていき、マグロ漁船の冷凍保存庫などでもすぐに導入され始めました。急速冷凍技術が誕生した後も、マイナス50度以下の低い温度で冷凍保存することによって、マグロのおいしさは非常に長持ちするようになりましたし、生の魚が世界各国で食べられるようになりました。ですので多くの国で、日本の魚を使った寿司や刺身などの料理も広がっていくようになったわけです。

しかしそれでも、この冷凍技術は不十分な点が多くありました。いくらこの技術を用いたとしても、どうしても壊れてしまう細胞があったということもありますし、それだけでなく低い温度で保存したとしても、どうしても食品の変質や変色が起こってしまったからなのです。

そこで急速冷凍はさらに進化しました。この時に進化した技術は、瞬間冷凍というように呼ばれることもあります。

食べ物であっても、水であっても、温度が0度の時に凍り始めるとは限りません。水分子などのかたまりがない場合でしたら、マイナス10度になっても、まだ凍り始めないこともあります。

これを過冷却と呼ぶのですが、この状態で、さらに振動を加えていくことによって、食品全体が一気に凍ります。

これが俗に言う瞬間冷凍です。

一般的にはまだまだこの瞬間冷凍も従来の急速冷凍も、ほとんど区別されることなく、急速冷凍というように呼ばれることが多いのですが、ここでは便宜上、瞬間冷凍と呼ぶことにしておきます。





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