
編集者的日乗
2008.08.06
8月1日(金)
有楽町の外国人特派員協会で、「日本インターネット報道協会」設立の総会と、その後、5時から記者会見。私は事務局長を仰せつかったので、代表幹事の「JANJAN」竹内謙社長と並んで会見。
この模様を、設立のメンバーで、監査役を引き受けてもらった日本ビデオニュース株式会社代表取締役でビデオジャーナリストの神保哲生さんが、自分のHPで報じてくれているので、引用させてもらう。
インターネット上の報道コンテンツの質向上を目的とした任意団体「日本インターネット報道協会」が8月1日に設立された。「J-CASTニュース」「オーマイニュース」「JANJAN」運営企業などが参加し、共同でシンポジウムを開いたり、ネットコンテンツや技術の研究を行っていく。
活動内容は(1)講演会やシンポジウム開催、(2)優秀なコンテンツや活動の表彰、(3)会員相互や他団体との交流、(4)ネット技術やコンテンツ品質向上に関する研究、(5)ネットに関する相談や提言、(6)関係企業や団体、官庁との連絡や調整(7)ネットを使った記者会見の開催――など。第1弾として9月下旬に設立記念イベントを開く。
発足時の会員企業は、ジェイ・キャスト、オーマイニュースと、JANJANを運営する日本インターネット新聞、「ビデオニュース・ドットコム」を運営する日本ビデオニュース、「日刊ベリタ」を運営するベリタの5社と、オーマイニュース前編集長・社長で、「週刊現代」「Web現代」の元編集長、元木昌彦さんの個人事務所「オフィス元木」。
オープンな組織を目指し、企業・個人の会員を広く募集する。報道コンテンツを作成し、ネット配信する法人や個人を対象にした正会員(年間会費は12万円)と、会の趣旨に賛同し、運営に協力する準会員(年間会費は1万2000円)を募集中だ。
代表幹事を務める日本インターネット新聞の竹内謙社長は「ネット上の報道をめぐってはいろいろな問題が起きている。なるべく良質な報道をするために連携していきたい」と話した。
事務局長の元木昌彦さんは「私はずっと記者クラブを批判してきたが、協会は、ネットに携わる市民を含めて、開かれた組織にしたい。記者クラブに属さないネットメディアは取材にも苦労するから、協会の会員企業で記者会見を主催するといったことも考えたい。政府がネットを規制しようという動きには反対していきたい」などと述べた。
ネットジャーナリズムは成立するのか。これは私が99年に講談社で立ち上げた「Web現代」のテーマでもある。あれから9年。ようやく、こうしたことをみんなで語り合う機会が到来したのだと思うと感慨深いものがある。
8月2日(土)
1時から早稲田のオフィスで、秋に立ち上げる中高年向けの新書の一冊、「競馬必勝放浪記」の打ち合わせで、ライターの白石義行君来る。
「週刊現代」で、作家山口瞳さんの「競馬真剣勝負」を連載したことや、ノンフィクション・ライター本田靖春さんがヒカルイマイ(1971年6月13日に東京競馬場で開催されたダービーの優勝馬。28頭立てで、四角最後方から一気の追い込みを決める)について書いた「岐路」(途中で病気のため休載。そのまま未完)のことを懐かしく思い出す。
「目つむれば若き我あり春の宵」(高浜虚子)である。
夕方から江戸川区花火大会に行く。河崎愛砂さん一家の招待で、お母さんが徹夜してつくったつまみとおにぎりを抱えて、市川駅から歩いて25分ぐらい歩く。
凄い人また人。炎天下ヨロヨロしながら有料席に辿り着く。
江戸川区と市川市を挟んだ江戸川河川敷だが、隅田川より河原が広くゆったりしている。
「江戸川区と市川市で同時開催するビッグな花火大会。趣の違う8つのテーマでプログラムを構成。今年は日本を象徴する『富士山』を舞台に、オリンピックをイメージした花火も上がる」と謳い文句にある。
ビールを飲んで待つこと1時間15分。目の前二度ドドーンと凄い音と共に、華麗なショーの始まり。仰向けに寝そべって、真上に上がる花火を見ていると、夢か現かわからなくなる。
私の友人で、川上信定という花火に詳しい奴がいた。60にもならないのに、栄養失調で結核になり、肺炎を併発して、あっという間に亡くなってしまった。
彼が生きていたら、隅田川の花火よりこっちのほうがいいだろうというはずだ。
歌の文句じゃないが、夜空に上がる花火を見ていると、亡くなってしまった友達のことが思い出されてならない。「仕掛け花火に似た命」だったな。
8月3日(日)
終日、「月刊朝鮮」に頼まれた「日本の総合雑誌はなぜ凋落したのか」について400字30枚の原稿書き。
夜、女子の全英オープンを最後まで見る。不動裕理(31=フリー)と韓国の申智愛の争いは、申が振り切って優勝。まだ20歳。恐るべき天才の出現。最後は、グリーン手前のバンカーに入れたが、動じるところなし。精神的なタフさが、、ゴルフには必要なことを教えてくれた。
終わってから、朝まで、原稿書き。
8月4日(月)
夕方から、アルファ通信の豊田勝則さんと、日刊ゲンダイの二人、ゲンダイ関連会社「ノンコム」社長で、私の仲人の杉山捷三さん、ライターの服部みゆきさんらと、中野新橋の割烹「てっぽう」へ行く。ここは、貴乃花部屋の近くにある、雛には希な名店だ。
野球好きな鯔背(いなせ)な親父(私より年下で、見た目はかなり若い)が、素晴らしい包丁遣いで、美味い刺身を出してくれる。
6人で、奥の小座敷に入って盛り上がっていると、見知った顔が入って来るではないか。
古くからの友人で「週刊現代」記者の中里憲保さんで、後から、講談社のO氏、F氏、Y氏が続々。聞けば、中里さんの新著「壊れた福祉」(講談社刊)の出版を祝う会だそうだ。
奇遇である。久しぶりの中里さんと、「週刊現代」の現状について語る。終わってから、杉山さんに誘われて、近くでもう一杯。いやいや、この人は古希になっても元気な人だ。
8月5日(火)
朝7時に起きて、池袋8時半発のレッドアロー号で、秩父へ。「孤独死ゼロの町づくり」に大きな力となっている、消防へ直接つながる「緊急通報システム」について、秩父市役所と消防署を取材。どちらも、このシステムのお陰で、安心して暮らせる高齢者が増えたと、絶賛。
お昼を挟んだので、荒川名物のそばを食べる。そこここにそば屋がある。そのうちの一軒にはいるが、予想以上に美味しい。帰りに、秩父駅で、二束買って帰る。
夜は、新宿ゴールデン街の中にある「茶茶花」で、ライターの朝倉恭司さんとミリオン出版へ戻った久田将義さんと呑む。
朝やんは相変わらず飄々として、我が道を往くゆとりが感じられる。
今年も錦糸町の夏の名物になった「河内音頭大盆踊り」を27日と28日の両日、5時半からやるという。提灯を出せというから、二つ出すと約束。すっかり忘れていたが、これを書きながら思い出した。
二次会はゴールデン街の久田さん行きつけの店。どこもここも、「若き我あり」である。
8月6日(水)
午後、経済情報誌「エルネオス」の取材で、元公明党委員長矢野絢也さんと会う。久しぶりだ。
以前は、一緒にゴルフをしたり、ワイン好きの矢野さんの家で、結構なワインをいただいたりしたものだった。
しばらく会っていなかったら、時の人になっていた。「政治評論家としての活動を中止させられたり誹謗中傷、悪質なプライバシー侵害をされた」として創価学会や学会幹部を提訴したのだ。
私の知る限り、非常に慎重に、創価学会や池田名誉会長との距離をとってきていた矢野さんが、今回の行動に出たのはよほどのことに違いない。
2時間にわたって、私の疑問をぶつける。
夜は、麻布十番のイタリアンの名店「クチーナ・ヒラタ」で、野村沙知代さんと会食。イースト・プレスの畑祐介さん同席。
野村さんは、テレビやメディアで喧伝されている女性ではなく、物静かな、ふつーの知的な人である。
欠点は、酒を呑まないことだ。野村監督は酒もたばこも嗜まない。彼女に、サッチーの「冠婚葬祭入門」をやりませんかと提案。面白いものができると思うのだが。

