
マスコミ業界回遊日誌
2008.08.16
8月7日(木)
午後、早稲田のオフィスで、「競馬必勝放浪記」の打ち合わせ。
夜、雑誌「財界」の村田博文社長と猪坂豊一さんと赤坂で懇親。
酒が進んで、トヨタ自動車が4~6月期連結決算で、営業利益が約4割減った話しになり、私は、自動車産業は“斜陽”産業に入ったのではないかと話した。
アメリカではガソリンが高いためにスクーターが売れているという。日本でも自転車が急増している。
トヨタもLEXUSのような高級車の売れ行きが伸びない。このままでは販売の主軸を小型車にシフトせざるを得まい。
しかし、インドの超格安小型車のように、アジアのまだまだ安い人件費と年々進歩する技術をもってすれば、価格競争でトヨタはかなわないのではないか。
村田社長の話では、九州のトヨタでは派遣労働者の解雇が800人になったという。いつでも、最初に切られるのは、立場の弱い人たちだ。
ともかく、トヨタ神話に翳りが見えたことは事実だろう。
8月8日(金)
講談社の先輩OBたちと「日光カンツリークラブ」でゴルフのために、朝、6時に起きる。
50年の歴史をもつゴルフ場だから、林に入ると出すだけになってしまう。バンカーが難しい。
今日は、全英女子オープンで優勝した申ジエのように、何事にも動じないゴルフをしようと、口の中で「おまえは申ジエ」だと唱えながらクラブを振ったが、腕前の違いはいかんともし難く、今日も大叩き。
暑いのは覚悟していたが、ほどほどで、何とかラウンドすることができた。東京は、今年初めての猛暑日。帰ってきて、北千住の駅に降りると、ムワーッとした湿気が体中にまとわりつく。いっぱいやろうとしていた目当ての2件は、どちらも満員で、仕方なく、適当な店を見付けて入る。
先輩OBたちの「お小言」を聞きながら、焼酎を呑む。やや悪酔い。
帰って、北京オリンピックの開会式を見る。
演出責任者を務めたのは「初恋が来た道」の張芸謀(チャン・イーモウ)監督。あまり期待していなかったのだが、見始めると、迫力ある光と影のスペクタクルに圧倒された。
マスゲームの一糸乱れぬ動きは見事。最後は花火が打ち上げられ、会場の華やかな映像とマッチして、しばし、チベット問題もギョウザのことも忘れさせた。
「入場行進が始まる前の演出は、中国の古代文明と現代の姿を示す2部構成だった。『世界中から来たみなさんは自分の国で見られるようなものは嫌でしょうから、中国的なものを強調した』。宇宙飛行士や太極拳などを登場させた現代の部について『中国固有の文化はかつてほど明確ではない。古代文明と違って簡単に表現できず、象徴的なものをみつけるのは難しかった』とも話した」(asahi.com8月9日より)
世界の目が北京を向いているとき、隣のロシアがグルジアを空爆して、数千人の死者が出たといわれる。オリンピックに集まった世界の首脳たちは、プーチンに対して、怒りをぶつけるべきではないか。グルジア寄りのブッシュが不満を漏らしたというが、アメリカの指導力低下は覆うべくもない。
8月9日(土)
亀戸に、親父お袋の墓参り。その後、池上線の蓮沼駅から近い、「福竹」へ行く。ここは、山本益博さんから教えてもらった店で、お好み焼きを焼くのが日本一の女将がいる店である。
客は何もしてはいけない。注文し、お好み焼きの材料が、空気を逃がさないようにボールでかき混ぜられ、鉄板の上に流し込まれ、裏表が焼き上がるまで約40分。その間、女将の絶妙な手さばきと、ユーモア溢れる話を聞きながら、ひたすら呑んでいるだけ。
できあがりのお好み焼きは、外側はしっかり焼けて焦げ目が付いているのに、中はふんわり軟らかく、口の中で融けていくようだ。
三人でお好み焼き二種類、すなぎも、ウインナー、ピーマン、はんぺん、かぼちゃなどを頼み、最後は焼きそばで締める。その間ウーロンハイをガブガブ。それでお会計は8千500円也。
帰り際に、元サントリーで、いまは「ギリークラブ」という会員制のイベントをやっている渡辺幸裕さん一行が来店。久しぶりとあいさつして、蓮沼駅横のBARでカクテルを少々。蓮沼に住みたくなってきた。
8月11日(月)
オーマイニュースにいて、現在はフリーになっている軸丸靖子さんが、早稲田のオフィスへ来る。
彼女は、築地市場移転問題や、2004年12月に福島県立大野病院の産婦人科で、帝王切開手術を受けた女性が術中に死亡し、同院産婦人科医の加藤克彦医師が業務上過失致死と医師法21条違反(異状死の届け出義務)に問われた事件をずっと追いかけている。
彼女によれば、5月16日に最終弁論があり、弁護側は、「被告の行った医療行為に過失はなく、現在の医療水準に照らして妥当であった」として、加藤医師の全面無罪を主張したという。判決は8月20日だそうだ。
新婚生活の充実ぶりもあるのだろう、久しぶりにあったが元気そうで、フリー生活をエンジョイしているようだ。
夜、赤坂の「もくもく」で、猪坂豊一さんの会に出る。民主党の渡辺周議員秘書の柴田寧さん、自由民主党政務調査会の福冨健一さん、東北電力の佐藤健一さんなど30人以上が入り乱れて、いつもながら楽しい会だ。
他の用事があったので、少し早く失礼する。深夜、新中野の「カレーハウスCoCo壱番屋」で野菜カレーを食す。辛さを3にしたが、4でもよかったかな。ここのカレーはうまいと、福田和也さんにいったら、あそこのは唐辛子で辛くしてるからなと、にべもなかった。
8月12日(火)
夕方、早稲田の学生で私のオフィスの留守番役、川崎愛砂嬢が来る。出かける前だったが、彼女が来て、ビールを呑まないわけにはいかない。二人で5,6本あけて、私は、築地へ飛び出す。
夜、築地の寿司屋でソフトバンクの田部康喜さんと会食。田部さんは、朝日新聞にいてソフトバンクへヘッドハンティングされた人だ。
存続が危ぶまれた北海道帯広市のばんえい競馬を、ソフトバンクが支援しているのだが、彼はそのお目付役らしく、ちょくちょく帯広へ行くという。酒の上の騎虎の勢いで、秋には、ばんえい競馬を見に行くことに話がまとまった。
8月13日(水)
朝、帝国ホテルで、芸能レポーターの梨元勝さんと打ち合わせ。オーマイニュースで続けていた「芸能独占立ち話」を存続させるために、どうしたらいいのかを、二人で話し合う。
その後、「J-CASTニュース」へ行き、大森千明編集長たちと打ち合わせ。
夕方から、「情報センター出版局」の櫛田一恵専務と関裕志代表取締役と懇談。
この会社がつくった素晴らしいデジタルシステムについて、レクチャーを受ける。そのまま、赤坂で会食。
8月14日(木)
夕方、赤坂プリンスホテルで福田和也さんにインタビュー。博覧強記の福田さんの口から、機関銃のように、私が聞いたこともない古今東西の知識が飛び出してくる。
こちらは、ただただ、頷くだけ。2時間があっという間だった。
10時過ぎに、高須基仁さんがシンポをやっている、新宿の「ロフトプラスワン」へ乱入。壇上は、三上治さん、同志社大のメディア学科教授の浅野健一さん、プロレスラーの前田日明さん、民族派右翼団体「一水会」代表の木村三浩さんたち。
私の姿を見付けた高須さんが、壇上に上がれというので、仕方なく上がるが、何を話していいかわからない。冷や汗を一杯かいて、降りる。
シンポジウムに来て、改めて、明日が敗戦記念日だと思い出した。戦後は遠くなりにけりか。
8月15日(金)
敗戦記念日は、朝から「エルネオス」の原稿まとめ。夜、ロコモーションパブリッシングの西垣成雄さん、打ち合わせのためにオフィスへ来る。
二人で、高田馬場の「松銀亭」へ。こんなところにというほど、刺身を含めて、料理がうまい。いいところを見付けたと、二人で焼酎をグイグイ。暑さますます厳しき折り、わかっちゃいるけどやめられねーときたもんだ。
帰ってきて、たまたま、TBSのニュース23を見る。後藤謙次というキャスターやらが、中国に言論の自由はあるかについて、中国からレポートしていたが、何をいいたいのかさっぱりわからない。中国のメディアの取材もしているのだが、何に恐れをなしているのか、こちらが聞いてほしいことを何も聞いていない。これが筑紫さんの後釜では、筑紫さんに失礼というものだ。腹立たしいのでスイッチを切って、寝床に入る。
8月16日(土)
6時から、赤坂プリンスホテルのスウィートルームで杉本彩さんインタビュー。彼女の話をまとめて新書にしようとしているのだが、あまりにもきれいでセクシーな彼女を見ているだけで、心も体も、ドキドキしてくる。しかも、ホテルのスウィートである。
もし我を忘れて、彼女に迫ったらどうしようと上の空で、心許ないインタビュー。いくつになっても、ええ女を見ると、男ってしょうがないもんだと、つくづく思うのだが。
彼女とワインの話しになって、どれぐらいのワインだったらお気に召すかと尋ねたら、ブルゴーニュのほうが好きなので、ボルドーだったら’70年代ぐらいのものを勧めてくれなくちゃねとおっしゃる。
ちなみに、ネットで調べると’76年にグラーブ地区でベストワインに選ばれているシャトー・オー・ブリオン(赤)は、小売価格が\54,500也。美人は高くつくのだ。
インタビュー後、インターノーツの井内秀明さんと、赤坂で呑む。
帰ってから、男子100abの決勝をビデオで見る。ジャマイカのウサイン・ボルト選手の早いこと早いこと。翌日のスポニチには、遊びながら世界新と書いてあったが、凄いのが現れたものだ。
今回のオリンピックを盛り上げたのは、彼と、水泳のマイケル・フェルプス(米)、それに北島康介が少々か。

